コンプライアンス・アドバイザーの休日

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zoom RSS 「マジックと高級ブランド〜人の心を虜にするものは?〜」

<<   作成日時 : 2014/01/04 12:18   >>

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2014年1月3日

コンプライアンス・アドバイザー 岡本展幸

(1)ブランドのマジック
 フランスやイタリアなどに代表される高級ブランドほど、男女を問わず人の心を魅了し、虜にしてしまうものはない。

 その金銭的、経済的な価値は、どのように評価すれば良いのだろうか?高級ブランド品である一つのバッグ、一本のネクタイ・・・の市場価格は、明らかに他の同質な類似品の市場価格を大きく上回っている。

 高級ブランド品に対する市場価格の構成要素を筆者なりに分析してみると、「ブランド品のデザイン料」+「材料費」+「制作に要する人件費など」+「マージン」+「α(アルファ)」があげられる。ここでの「マージン」は、同質な類似品の平均的な数値である。

 とりわけ、高級ブランド品には最後の構成要素である「α」が、他の非ブランド品には存在しない「魔法の粉代金」として加算される。それが、ブランド料、ブランド価値となる。

 そのブランド価値の算出に対しては、ブランド品メーカーによるマーケティング戦略や市場関係者の思惑も影響するだろうが、それを手に入れたいと切望するブランド愛好者の潜在的欲求の度合が最終的には決めることになる。

 ブランド愛好者は、果たしてそのブランドに何を見出し、その価値を受容するのだろうか?ここでいう「ブランド」とは、もはや現実の時空を超え、人の視覚を超越した「何か」である。まさに、マジックでいうところの”Invisible Pass”(注:”Invisible Pass”については、当ブログ掲載の2013年5月31日付”Invisible Pass”を参照してください。)だ。

 あえてブランド愛好者の心を突き動かす「何か」を言語化すれば、それは歓喜、満足感、幸福感であり、決して人の視覚では捉えることのできないものである。この「何か」は不可視であるので、基本的には定量化も困難な性質を有するものである。その特質こそが、ブランドがブランドであることの所以でもある。

 おそらくブランド愛好者は、ブランド品の中にファンタジー(愛好者が自由な幻想によって作り上げる世界)を見出しているのだ。現実ではない架空の世界に身を置くことにより、言い知れない満足感、快楽、ユーフォリア(根拠のない陶酔)を感じているのだ。

 その対価としてブランド愛好者は、「魔法の粉代金」(ブランド料)をすすんで支払い、高価格にもかかわらず満足しているのである。ブランド品は「目に見えない確かなモノ」をブランド品愛好者に対して平等に提供してくれる。

 シャネルの五番(香水)を身につけて裸身で真っ白なシーツで覆われたベッドに潜り込めば誰でもマリリン・モンローになれる。エルメスのネクタイを締めてアルマーニのスーツで身を固めれば、ハリウッドのイケメン俳優に変身できるのだ。そんな魔力を高級ブランド品は秘めている。少し自由になるお金があれば、誰でもがその虜になってしまう。

(2)マジックのブランド
  いっぽう、マジックもそうだ。それを見入る観客は誰もがマジックを心の底から真実とは思ってはいない。何かトリックがあるはずだと思っている。それでも歓喜し、満足している。明らかに観客はマジックの中にファンタジーを見出している。

 燕尾服の胸元のポケットから取り出した白いシルクのポケットチーフから白い本物の鳩が何羽も現れる。なみなみと本物の水が入った大きな水槽に手錠をかけられて沈められた美女に黒い大きな布をかけて、マジシャンが数秒数えてその布を取り上げると、その美女は水槽から消え観客席の後ろから姿を現す。

 観客はあり得ないことに驚き、歓声をあげながら拍手を送る。観客の心を一時、現実の世界から遊離させ幻想な世界へと誘い、遊泳させる。そこには観客の大きな感動と満足感がある。その対価として観客は惜しみなくマジック・ショウへと足を運び入場料を支払う。

 マジックとブランド品、どちらも決して現実ではない夢の世界へと人々を誘い、虜にしてしまう。そして人々に喜びや満足感を与えて離さない。「魔法の粉」を人々にふりかけ、ファンタジーの世界へと誘うマジック・ショウは、高級ブランドの世界そのものだ。

(3)マジックとブランドは異なる?
 だが、ただ一つだけ両者間で異なるものがある。マジックはマジシャンが観客にマジックをかけるもの、ブランドは愛好者自らがマジシャンとなり自分自身にマジックをかけるもの、という点だ。マジックは受動的で、ブランドは能動的だ。だからマジックは一時的だし、ブランドは自分で覚醒して止めるまで半永久的だ。

(4)究極のマジック 
 ・・・・などと、とりとめのない事に新年早々、思いを巡らしている。この一見、何の連関性を持たない「マジック」と「ブランド」という二つの事象に対して既述したようなつながりを見出したのは、どうしたことか?

 その遠因をフロイトの深層心理学的に自己分析してみると、高名なマジシャンである友人の存在と個人的なブランドに対する関心の高さが影響しているようだ。これら二つの事実が心の奥深くのどこかで通底していて、変に混ざり合い上述したような妙な言説を造りだしたのだ。まさに、究極のマジックだ!
新年早々、彼のマジックにかけられているのか・・・。(了)

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