コンプライアンス・アドバイザーの休日

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<<   作成日時 : 2017/03/26 16:34  

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                                                              2017年3月26日

                                     コンプライアンス・アドバイザリー・パートナー 岡本展幸

 「フィンテック (FinTech)」とは、金融という意味の「ファイナンス (Finance)」と技術という意味の「テクノロジー (Technology)」を合わせた造語である。金融庁も金融審議会を通じて「決済業務等の高度化に関するワーキング・グループ 報告 〜 決済高度化に向けた戦略的取組み 〜」(平成 27 年 12 月 22 日)と題する報告書を公表している。
内容的にはプリペイドカードや仮想通貨の代表的な例である「ビットコイン」等に焦点を当てた項目が主体で決済サービス分野が中心であるが、これだけでは「フィンテック」という言葉に象徴される米国社会のダイナミズムや米国を中心に何年も前から起こっている金融ビジネスの革命的変革の本質を見極めることはできない。

 まず、フィンテックの発生は2008年のリーマンショックに端を発しているという側面を認識する必要がある。リーマショックを発端にして世界金融危機が勃発し、米国では多くの金融業界の人々が職を失い、また金融規制が格段と厳しくなった。その結果、金融機関はコンプライアンス・リスク管理をより徹底する必要性から管理コストが急激に上昇した。一方、金融機関を追われた人たちの一部はシリコンバレーを中心としたスタートアップ企業と手を結び、IT技術を活用した新たなシステムやソフトを開発し、金融ビジネスを従来の規制に捕らわれない手法で創造し始めた、このような一連の社会的・歴史的背景がフィンテックの原動力となっている。そこには米国人特有のpioneer spiritsが渦巻いているのだ。何もない荒野を斧一つで開拓していくという、日本人には歴史的にも民族的にも存在しない荒々しさと力強さが感じられるのだ。必要とあれば目の前にある既存物をも壊して新たなものを造りだしていくという、まさに「創造的破壊」の精神が彼らの企業理念の根底には感じられるのである。伝統的な銀行ビジネスに挑戦するプリペイドカードや仮想通貨などは、まだ「創造的破壊」のほんの予兆にすぎない。

 最新のIT技術を活用して既存のビジネスにチャレンジする分野はFinance(金融)分野だけではなく様々な業界でも発生している。例えば、広告、教育、保健、医療、不動産などの分野でも同様な動きがあり、それぞれAdTech、EdTech、InsurTech,、MedTech、 RETechと称されている。実はその大きな波は、すでに「コンプライアンス」の領域まで押し寄せている。コンプライアンスは「規制・規則 (regulation)」分野ということから、RegTechと呼ばれている。IIF(国際金融協会)によれば、機械学習、ロボティクス、人口知能などがコンプライアンス分野で活用できると報告されている。

  将来的にコンプライアンス・オフィサーのすべての仕事がテクノロジー (Technology)に置き換えられるとは思えないが、今まで三人必要だったコンプライアンス業務が一人でこなせるようになることは大いに実現性のあることだ。(了)

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